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Katatonia ♪「Dead End Kings」

2012年09月18日 03:08

deadendkings.jpg
【Artist】Katatonia  >official<
【Title】Dead End Kings
【Rate】9/10

Metal/Rock

この諦観に満ちた音。余りにも柔らかな音。
さて。今作はスウェーデン出身の5人組:カタトニアによる、メンバーチェンジを経ての2012年作9thアルバムです。

荘厳に、しかしどこか距離感を感じるイントロから始まる#1「The Parting」で幕を開ける今作。コーラスではヘヴィなギターサウンドがドラマチックに彩る一方で、全体的にはむしろ静かに、切々とした歌声を中心に展開していきます。
フロントマンでもあるJonas Renkse氏の歌声は本当に情感豊か。温かな丸みを帯びた声は正に沁み込んで行く様で、黄昏時や月夜の似合う優しさと憂いを含んだメロディーが印象的です。

またサウンドは、ズシリと響くドラムやミニマルに刻むギターは随所に敷き詰められてはいるものの、それよりも強く荒涼としたシンセサウンドと"引き"の展開が存在感を主張します。メタル的なリフの応酬は目立たず、ダークなアンビエントの様に、ただただ霧が濃くなっていく様に音が拡がっていきます。
淡々と刻むリフに乗せSilje Wergeland氏との男女デュエットで幻想的に歌う#2「The One You Are Looking For Is Not Here」や、うらぶれたピアノのイントロの#6「Leech」で特に顕著。尖りのある要素からは大きく離れ、全てを諦めきった後の穏やかさと言うべきか、廃墟に浮かぶ幻影を相手に会話をしている様な浮世離れした空気が全編を通して漂っています。
一方で、ダークなプログレッシヴメタル~オルタナロック然とした曲もいくつか見られ、#5「Buildings」#11「Dead Letters」ではアグレッシヴなリフが前面に出て、威圧感をひしひしと感じさせてくれます。特に#11は穏やかな今作の中に会って異端かつ白眉。ヴォーカルこそ一貫して優しいメロディーをなぞりますが、バックサウンドは荒涼とした侘しさと慟哭にも似た激しさを行き来し、ほどける様なアウトロに至るまで一気に駆け抜けていきます。

霧がかったモノクロームの廃墟。その奥に佇む古城で、幻影の皇族に過去の盛衰を訊く。そんな情景の似合う、諦観と少しの苦渋を想起させる一枚でした。


【for fan of what ?】
ちなみに、筆者はKatatonia発表のアルバムをこの「Dead End Kings」しか所有していません。過去作との比較はできない、というかやると確実に薄っぺらくなるので避けました。大御所ですしね。
しかしどうやら、メンバーチェンジによる音の変化はかなり大きい様で・・・。過去作を良く知る方のレビューも併せて参考にして頂ければと思います。

優しく歌い上げるヴォーカルの情感と霧の立ち込める様な音像はOpethRiversidePorcupine Tree周辺のファンに、特にメタルよりもロック/バラードを好む方にお勧めしたい所。時折顔を覗かせるリフ成分としてはやはりReverside、そしてTool「10,000 Days」の好きな方にひっかかるかもしれません。

叫んでヘドバンして、というメタル的な聴き方が今作は全く似合いません。全体的に薄味と言う事もあり、読書や夕方の散歩などなど、BGM的な聴き方をすると凄まじくしっくりくる、と言うのが個人的な印象だったりもします。
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
"Dead Letters"

アルバム全体の印象から離れた一曲であり、ある意味「独り勝ち」的な存在感のある一曲でもあり。他の曲が、ラストトラックであるこの曲へ向かう壮大なイントロかもしれない・・・という考え方は流石に少々言い過ぎでしょうかね。

【Track Listing:】
01.The Parting
02.The One You Are Looking for is Not Here (with Silje Wergeland)
03.Hypnone
04.The Racing Heart
05.Buildings
06.Leech
07.Ambitions
08.Undo You
09.Lethean
10.First Prayer
11.Dead Letters


穏やかさに包まれる前半、そして#5を境にして徐々に威圧感を増していく後半、そんな印象でした。
本当にヴォーカルのメロディーラインが素敵で、帰り道に聴いているとついついコーラスを口ずさむ位。
先行で試聴出来た#11の威圧感に、最初はアグレッシヴな一枚を期待して、その意味ではかなり肩透かしを食らいましたけど。最終的にはヘヴィな#5よりもメロディアスな#2の方が気に入ったと言うオチです。
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