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The Ongoing Concept ♪「Saloon」

2013年11月09日 00:00

The-Ongoing-Concept-Saloon-800x800.jpg
【Artist】The Ongoing Concept >facebook<
【Title】Saloon
【Rate】9/10

Hardcore / Rock / Experimental

ブチ切れてんだけど、やっぱり人懐っこいんだよなぁ。

アメリカはアイダホ出身の4ピースハードコア野郎による、2013年作1stフルアルバム。
何をおいても、発売前に公開された#4「Cover Girl」のPVが、今作のキモを凝縮して伝えてくれています。
手拍子のほのぼのワールドから一変してのハードコア前回の絶叫!!バンジョーのコミカルな響きを交え、ポップとエクストリームを滑らかに、しかし振れ幅激しく行き来する音楽性のインパクトに圧倒されます。そしてそれ以上に、子供たちを相手に容赦なく騒音をまき散らす図の、何とも言えない人懐っこさ。オリジナリティとメッセージ性へのこだわり。このエネルギーはアルバム全編に渡って一貫しており、そのままの魅力が一枚分ぎっちりと詰まっている、というのが第一印象でした。

激しくもスカッとしたギターの爽快サウンドは、メタルコアゆえのシリアスさをさりげなく抑え、テクニカルなリフもするりと聴かせてしまう。バンジョーやアコースティックギターによる西部劇を連想するホコリっぽい空気の演出は作中で随所に登場し、ピアノの変幻自在な絡みも心地いい。先述#4の他にも、ボルテージMaxの冒頭から道化師ロックへとなだれ込み、あんにゅいなジャズも混ぜてしまう#2「Saloon」は一回聴いただけでは全容を把握しきれず、物凄くポップパンクなサビのシンガロングが楽しい#6「Sunday's Revival」も、小気味良いイントロのリフと激情スクリーモの心得が加わり気が付けば彼らの色に染まったヒトクセチューン。分かりやすいのに噛むほどおいしい!のです。

また怒号・絶叫という形容のぴったりなシャウトは、人間離れしたガテラルヴォイスやきれいな歌声では表せない、まっすぐ心にささる生々しい感情の塊。常に叫びっぱなしという訳でもなく、曲名からしてド直球なメッセージを投げてくる#3「You Are the One」のコーラスやアクション映画のラストにでも流れそうなピアノ主体のバラード#7「Sidelines」もじんわりとあったかい。前のめりな演奏の中で全く埋れない歌声の存在感は一級品です。

アッパーチューンに注目すれば、メタルコアやポストハードコアに始まり、カントリーやジプシーミュージックの様な異種の要素も抱え込んでごった煮にした実にカオティックな音楽。しかしながらバラードチューンをしっかり中盤に配置していたり、アルバムを通すとかなりポップロックの形を意識している印象もまたある。ストリングスを交え女性ヴォーカルがラストを締めくくる少し寂しげなラスト#11「Goodbye, So Long My Love」の余韻に浸っていると、やっぱり人懐っこいんだよなぁ、等とハードコアにそぐわぬ感想を抱いてしまう自分がいます。

【for fan of what ?】
ポップとエクストリームの同居、という部分ではletlive.を、ごった煮の方向性からはThe Venetia Fearを想わせます。その他The SleepingNight Verses辺りを気にしている方にも。
facebookに挙げられた影響元はAugust Burns Red初めメタルコアバンドの名前が目立ちますが、おすすめアーティストとしてプログレッシヴメタル御大Dream Theaterをちゃっかり載せている辺り得体の知れないオーラが垣間見えます。

アルバムとしてのバランス感覚があるので、シャウトに抵抗の無い方ならポップロックハードコアどのファンにもお勧めしたいですね!これ聴いて、ガンガン叫んでいきましょう。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Opeth ♪「Heritage」

2011年09月16日 00:28

heritage.jpg
【Artist】Opeth >myspace<
【Title】Heritage
【Rate】10/10

Progressive

スウェーデンの産んだ「北欧の暗黒神」Opethによる、3年振り10thとなる2011年作。

底冷えのするメロトロンのサウンドに、荒涼としたアルペジオ。ジャジーに隙間を埋めて行く、密やかでも激しさを内包したドラム。丸みを帯びたギターサウンドは70年代を想わせるハードロックの趣で、そこに乗るMikael Åkerfeldt(ミカエル・オーカーフェルト)氏の表現豊かなクリーントーンヴォーカルは深く包み込むよう。大きく緩急を付け、しかし滑らかに展開していく曲は実に緻密、複雑。

・・・先入観を排除すると、このような感じでしょうか。前評判からの通り、過去作とはかなりベクトルを変えてきました。
「グロウル無し」は確かにセンセーショナルですが、そもそもメタリックですらないのです。デス要素を入れるとむしろ違和感がある、というのが実際の所。ピアノによる夜想曲を経ての#2「The Devil's Orchard」から明らかですが、鋭角的なディストーションギターも皆無です。

曲展開の妙やアコースティックギターを活かしたパート等は変わらずですが、アルペジオの表現も心なしか幅を広げた様に感じました。#3「I Feel The Dark」のイントロや後半で聴けるアコギがどことなく攻撃的。この辺は気のせいでしょうか・・・。
そして、本当にドラムの存在感が凄い。
ふわりとしたフュージョンと厳ついプログレロックが交差する#5「Nepenthe」での、静寂パートで敷き詰められる「虎視眈眈」と言いたくなるようなスネアの音など、実にスリリング。
#8「The Lines In My Hand」では曲の中心にあるとも言え、ドラムがリフの如く鳴る回りでベースやアルペジオ、ヴォーカルが絡んで行くといった風情。独特な妖しさで満ちた一曲。


長々と御託を並べましたが、ファンとして特筆すべきことは、実はひとつだったりします。「相変わらず、月夜が似合う。」私が彼らに期待するのはこれだけであり、その期待には間違いなく応えてくれたと感じています。

【for fan of what ?】
同じくデス要素無しの過去作「Dammnation」は、『Opethの音楽性を静と動と分けた時の“静”』という語られる事が多いですが、今作はそれとはまたちょっと違う感じ。音楽性を再構築した結果といった風情で、静と動は同居してます。

今作はミックスで関わっているPorcupine Treeを始めとした、プログレッシヴ・ロックのファンに広く勧めたい感じ。そしてそう言えばTrot Out the Deadが、ハードロック×プログレッシヴという路線でうっかりオススメ出来る感じでした。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Omar Rodriguez-Lopez ♪「Mantra Hiroshima」

2011年05月20日 22:40

74956400026763751107.jpg
【Artist】Omar Rodriguez-Lopez  >myspace<
【Title】Mantra Hiroshima
【Rate】8/10

Electronica / IDM / Rock

The Mars Voltaギタリスト、オマー・ロドリゲス・ロペス氏ソロ作品。2011年3月から連続リリースされたの4枚の内の、最後の1枚です。(どうやら最近、彼のソロ作品はCDにしてない(データ販売など)ようで、今回の連続リリースはちょっとした企画ものだったようです)
ドラムにZach Hill氏、ベースにはJuan Alderete氏を配したトリオ編成。今作は完全歌無しインスト作品でございます。

音がいきなり立ち上がる、イントロ感ゼロの#1「Acerca De La Viva」(20秒)で幕を開ける今作。「何故この曲から始めるのか」と言いたくなる唐突さも、彼はたまにやるよねと言われてしまえばそれまでである。

ギターが節操無くびょんびょんとうねりまわる#5「 Los Tres ""Yo's""」。ふわふわとスケールを拡げて行くキーボードの浮遊感が際立つ#7「El Hacer」。それら楽曲の中でドラムの存在感はやはり大きく、始終手数多く攻め立て、暴れまわる・・・割に、全体的な音数の少なさゆえか、不思議と柔らかく響いてくる。

アルバムのどこを切り取っても曲のメリハリを聴きとるのは至難の業。であるにもかかわらず、時折挟まれる1分少々の曲が、まるで「インタールードだ」とでも言わんばかりに区切りらしい何かを落としていく。分かる様な分からない様な。
「シンプルか複雑か」みたいな軸から片足を踏み外した、即興感の漂う41分間。聴いていると前後の感覚が薄れて行き、引き込まれる、というより、ぼーっとしてしまう逸品。瞑想のお供にゼヒ。

【for fan of what ?】
どうしても、前回のZach Hill氏参加作品「Cryptomnesia」と比べたくなる所。メンバーこそ共通していますが、今作は前回の様な暑苦しさやロック感は薄く、ひたすらに沈み込んで行く様なスケール感が主軸。なんとなく落ち着いた印象が目立ちます。流石「マントラ」と名付けただけはある代物。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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The Ocean ♪「Anthropocentric」

2011年05月16日 00:00

The-Ocean-Anthropocentric_resize.jpg
【Artist】The Ocean >myspace<
【Title】Anthropocentric
【Rate】10/10

Experimental / Metal / Progressive

メタル・ハードコア・ジャズ・アンビエント・・・全てが溶け合い、重く深く、拡がっていく。

前作「Heliocentric」で深淵な世界観を打ち出した彼らが、それに連なる作品として発表した5th。同じく2010年作。今作では“人間中心主義”をテーマに据えているようです。

かすれたグロウルで、ある種唐突に始まるタイトルトラック#1「Anthropocentric」で幕を開ける今作。重々しい空気と殺伐とした世界観で立ち上がりますが、切ない歌い上げから、クリーントーンで引きの展開へなめらかへ。芳醇なメロディーと素朴なギターサウンドが沁みてきます。エレクトロニカなサウンドと儚げな女声Vo.が静けさと危うさを演出する#6「The Grand Inquisitor III: A Tiny Grain of Faith」も然り、アルバムを通してメリハリの付いたパートの存在が絶妙に配置されています。

一方で、パワフルに疾走するリフとブルージーなソロが爽快感を生む#7「Sewers of the Soul」、怒涛の展開で攻める、叙情と激烈の圧倒的キラーチューン#9「Heaven TV」など、前作よりもさらに激しく、ハードコアな側面が目立つ今作。基本スタンスこそ変わらないものの、曲のキャラクターがより強く出た一枚に仕上がっています。特に#9メタルコア×ポストハードコアとも言える音楽性は、前作では全く見られない物。圧倒されます。

ちなみに、今作はほぼメタルバンド構成での曲で成り立っています。チェロやヴァイオリンの参加は、クレジット上#10「The Almightiness Contradiction」のみ。そういう意味でも、よりソリッドな印象の強い逸品。これもコンセプトの一部かと考えてしまうと深読みし過ぎ・・・?でもそれはそれで、納得出来てしまいます。

【for fan of what ?】
やはりOpeth、そしてThe Fall Of Troyのコンセプト作が好きな方にも。あとは、Between The Buried And Meなど、大作主義のプログレメタル勢のファンは是非。

個人的には前作越えですが、二枚でワンセットという語り方がしたいのも事実。前述の通り、より壮大で神秘的な「Heliocentric」と、ハードでコンパクトな(曲そのものの長さは両者変わりませんが)「Anthropocentric」といった風情。激しく対比する訳ではありませんが、併せて聴いて100分間、思った以上に早く過ぎてしまうものです。

そして前作でも感じましたが・・・所々のメロディーから、カナダのインディーロックバンドThe Integralを思い出す私。サウンドの方向性は大きく異なりますが・・・今作はバンドサウンド重視と言う事で、うっかりファン層被るかも・・・?
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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The Ocean ♪「Heliocentric」

2011年05月15日 01:15

TheOceanHeliocentricFront.jpg
【Artist】The Ocean >myspace<
【Title】Heliocentric
【Rate】8/10

Experimental / Metal / Progressive

ドイツ産ポストメタルの4thであり、次作「Anthropocentric」との連作になるコンセプトアルバム。2010年作。今作は太陽中心主義(地動説)がテーマになっている。

イントロに続き、重く密やかなリフと土臭いメロディーで展開する#2「Firmament」。ひとつのリフが中心に据えられ、長尺ながら統一感のある一曲。一方で、#3「The First Commandment Of The Luminaries」では緩急が激しい。ハードロックの重厚さから静寂なジャズピアノまで。壮大な世界観を様々な音楽要素を引き出しに、丁寧に描いていきます。
ちなみにピアノやサックス、オーケストラ隊はシンセじゃないです。クレジットを見ると、今作の演奏者は総勢17名。この大所帯でしかなしえない迫力は、やはりあります。

そして中盤に据えられた、一瞬#2と聞き違うリフが主軸となる曲#7「Swallowed By The Earth」の存在。意図的に似通わせたフレーズがコンセプト色を一層強め、アルバムの統一感を強く感じさせてくれます。

非常にじっくりとした作品ですが、多彩なヴォーカルラインが印象的。時に激しく、雄々しく、そして優しげにと、隙のないメロディーセンスが光ります。

ダークなハードロックの激情、ピアノとストリングスの柔らかい静寂・・・一貫した暗く深みのある音世界が、緻密なアレンジで組み上げられる。「大作」の名に恥じない逸品。

【for fan of what ?】
非常にコンセプト色の強い作風なので、プログレッシヴ好きには幅広くお勧めしたいです。一方で、ヘビィなリフこそありますがヘッドバンカーには助長に感じるかもしれません。疾走感や力強さよりもむしろ、深み・暗さを求めるメタラーに。

上記のイメージから、ToolOpeth辺りのファンは是非。ISISMastodonも、良く一緒に語られる様です。
その他メロディーセンスから、色んなバンドを想起してしまいました。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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