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Leprous ♪「Coal」

2014年01月18日 22:18

reprouscoal.jpg
【Artist】Leprous >facebook<
【Title】Coal
【Rate】9/10

Metal / Progressive

非現実に手を触れるような、だまし絵に似た深淵。
Ihsahnのバックバンドを務めている事でも知られているノルウェー出身の5人組による2013年作3rdアルバム。

ギターとドラムが交互に鳴る、重厚な7拍子の#1「Foe」で幕を開ける今作。3拍子の最後にタメが入る様な淡々とした行進。そのまま、声楽曲を連想する歌詞の無いコーラスに続き、長い長いリフレインがそのままアウトロとなり次の曲へ移っていく。5分超の曲だが、その大半がヴォカリーズの反復だ。
この曲に限らず、今作は何を置いても「長さ」が目立つ。10分に接近する長さの#7「Echo」での、霧が晴れるように明るさを増す中盤に至るまでの流れなど、フレーズをじっっっくりと身体に巡らせるような長いパートが曲の中心に陣取っている。それゆえに、特に一回目の視聴では非常にとっつきにくい。複雑さは無く、むしろシンプルであるにも関わらず。

いつ終わるか分からなくなってしまう程の長さ、ではあるが、そんな中で、歌のメロディーが聴かせる力として大きな存在感を放っている。
オペラ調な歌メロを主軸に据えた、ヒロイックで大仰なハイトーン。先述の通り様々な場面でヴォカリーズを聴かせ、バラード曲#4「The Cloak」ではその感傷的な力強さが全編に渡って発揮されている。

一方、珍しくグロウルが頻出する#8「Contaminate」でのポリリズミックなスラッシュリフなど、メロディーよりも複雑なリズム構成で攻めるリフが随所で睨みを利かせている。ドロドロとした音像で刻む#3「Coal」の、後半につれ無機質さを増し、有機的ヴォーカルとのコントラストをさらに強める展開など、次々と表情を変えていく攻撃性も無視できない。

ある種酩酊感を誘うような長尺主義の楽曲構成だが、パートひとつひとつは輪郭がはっきりとしている。この質感と前後関係があやふやになる不気味さの同居は、エッシャーのだまし絵を眺めている感覚に近いかもしれない。非現実に手を触れるような、人の意識に滑り込むエネルギーを孕んだ怪作と言いたい。

【for fan of what ?】
前作に引き続きPain Of Salvationなど、プログレメタルの中でもアクの強い個性を持ったサウンドに興味のある方は是非。
リズムで攻めるリフの部分はMeshuggah直系ともKing Crimson(特にアルバムThrack辺り)直系とも言える。
先に少し触れたが、サイケ・ドゥームやミニマル音楽的な展開をプログレッシブメタルのまま採用したと言った風情の曲が目立つので、ヘドバン野郎にはおいそれとお勧め出来ない。この辺りは前作と趣を異にしている印象。

Ihsahnのファンにチェックして欲しい一方、彼が過去に名を馳せたブラックメタルバンド:Emperorのファンにはやはりおいそれとお勧め出来ないオーラである。

ちなみに周辺情報的な所ですが、前作に引き続き今作のミックス担当はJens Bogren氏バンド名Opeth、バンド名Katatonia等との仕事で活躍)、そしてカヴァーアートはJeff Jordan氏The Mars VoltaT.R.A.M.等のアートワークで活躍)による物。マニアはこの情報だけでも買ってしまうのでは。
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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letlive. ♪「The Blackest Beautiful」

2013年07月16日 18:00

51lOMsxbHUL.jpg
【Artist】letlive. >facebook<
【Title】The Blackest Beautiful
【Rate】10/10

Hardcore / Progressive / Soul 】

激烈ハイテンションハードコア、本日もッ!絶好調ッッ!!
2010年発表の前作「Fake History」で既に圧倒的個性を放っていたロサンゼルスのポストハードコア野郎共が再び大暴れ。2011年にレーベルをEpitaphへと移し、2013年発表の今作で通算3枚目のスタジオアルバムとなる。

骨太ロックンロールなイントロに始まり、矢継ぎ早な詰め込みヴォーカルとドキャッチーなコーラスをちゃんぽんする#1「Banshee (Ghost Fame)」で派手にお出迎えする今作。
ボルテージ全開のハードコアサウンドを主軸に爆走する演奏陣ががしりと脇を固め、そこに漲る激アツヴォーカリスト:Jason Aalon Butler氏の圧倒的存在感が殴り込みをかける。パンクやロックに留まらずソウル・R&Bに至るまで幅広いメロディーセンスを呑み込んだ歌メロと、浮き上がった血管が容易に想像できる激しいシャウトまでを操る彼のヴォーカルはバンドサウンドの中でも突出している。その上、#9「The Priest And Used Cars」のイントロで調子を取りつつ『ハッ↑ハッ↑ハッ↑ハッ↑ハッ↑えへへっ(ズズッ)』と鼻を啜る音から#2「Empty Elvis」のラストに叫びきった後に『(スゥーーーッ)ぉう、ぅーっふ』と一息つく様子まで、歌の、曲の合間合間にちゃっかり入るこれらの音と声が否応なしに曲の勢いを伝える。

荒々しいバンドサウンドも随所にテクニカルなフレーズを仕込んでおり、自在なヴォーカルを引き立てつつも、腹にクるフックの効きは忘れていない。
直情ハードコアのリフ捌きにキラキラR&Bがさり気無く乱入する#2や疾走するベースとドラムが小気味いい#5「That Fear Fever」、カッティングの切れが実にダンサブルな#8「The Dope Beat」などなど。ダークなアルペジオと重々しいドラムが降り注ぐバラードナンバー#6「Virgin Dirt」も音圧の高さを保ったままでやけに印象的だったり。何処を切り取っても「letlive.節」と言うよりない音像は攻撃力バツグンで、彼ら一流の激情サウンドに満ちている。

彼ら一流のポップネス追求は、結果としてエクストリームとメインストリームを軽々と行き来する謎のバランスとして実現している。結果として、今作を聴き込むほどに「無心にヘドバンしながらコーラスを鼻歌う」という意味不明な境地へと聴者を連れて行ってくれる事請け合いである。

【for fan of what ?】
かなり乱暴な例えをさせて頂くと、Michael Jacksonのポップネスにアメリカのコメディ映画「マスク」のテンションをぶち込んでハードコアにしちゃった様な音・・・ホント、酷く乱暴な例えだが。
実際ヴォーカルの暴力的とも言えるキャラ立ちと幅広い表現力は時折コミカルに映る程。狙っても無い(ハズ)なのに。
前作から歌メロにおいて大幅なポップ成分強化となっている印象だが、激しさが減衰した印象は全く無く「大人しくなった」とは全く感じられない。ある意味、前作の路線そのままと言える。

ちなみに特筆すべき周辺情報として、今作のmixにはStephen George氏がクレジットされている。彼はMinistryのドラマーであり、Britney SpearsやBack Street Boys等幅広い音源を手掛けたエンジニアとして有名である。
今作においても、ヴォーカルをしっかりと前面に出し、一方で演奏陣のサウンドはメタルにも接近したエッジの効いた仕上がり。氏の仕事はバンドの魅力を間違いなく底上げしていると思う・・・が、上記ポップアーティストのファンにお勧めできるかどうかは相当の不安が残る。こいつらものっそい叫ぶし。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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A Life Once Lost ♪「Ecstatic Trance」

2012年12月13日 00:00

ALifeOnceLost-EcstaticTrance.jpg
【Artist】A Life Once Lost >facebook<
【Title】Ecstatic Trance
【Rate】10/10

Metal / Southern Rock

仁王の如きヘヴィネスと酩酊のソロワークが渦巻く陶酔。
アメリカはペンシルヴェニア州出身の“ヘヴィ・グルーヴ・メタル”4人衆による、約5年振りとなる2012年作5thフルアルバム。

今作の構成要素は非常にシンプルである。
粘り付く様なグルーヴを積み重ね刻み続けるヘヴィリフ。
吐き捨てる様な、僅かにメロディーをなぞりがなりたてる粗暴なヴォーカル。
そしてその裏で延々とクダを巻くエスニックなソロギター。
さらに、要所要所で降り注ぐハモンドオルガンの旋律。
・・・筋骨隆々な重さと宗教的な酩酊感が、緩急もメリハリもお構いなしにぐるぐるとうねり続ける。このある種のしつこさは聴き入っているとずぶずぶと飲み込まれていく様で、ほとんどサイケデリックの世界。極彩のジャケットアートやアルバムタイトル「恍惚のトランス」からメタルらしさを見のは難しいが、この音だと成程と納得してしまうから怖ろしい。

どっしり構えたリフと、後半につれ徐々に曲を侵食する様なソロフレーズの#3「Madness Is God」
中盤の、すっと雲が晴れる様なひと時が酷く印象的な#5「Empty Form」
全編に渡りハモンドオルガンが鳴り響き、呪術めいたコーラスと共に宗教臭さをまき散らす#7「The Blues」
そして酩酊ソロが開幕から展開し、始終前のめりに攻めていく#10「I Sit Ill」までその愚直さは一貫している。

リフ一発勝負というには余りにも一発勝負な音像はただひたすらに異様。不穏なオーラをまとい仁王立ちする巨大な威圧感に圧倒されるべし。

【for fan of what ?】
上述の通り、目まぐるしい展開や緩急の効いた音を求める方にとっては非常に退屈なサウンドだと思われ。リフ一発勝負、という意味では、Nu-Metal界隈のファンにある程度魅力的かもしれません。リフセンスがMeshuggah由来の裏拍を意識させる物で、特にアルバム「Catch 33」辺りのドゥーミーな音を好むタイプは要チェックです。

リフのフックこそ効いていますが全体的な情報量は少なめ・・・という事で、地味にBGM的な役に立ったりする、かも。
鈍重マスメタル、ミニマルロックのメタルアプローチ、・・・この辺りのキーワードでピンときちゃった貴方にはアリです。TOOL、Zuのファンにもあるいは?


【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Last Chance To Reason ♪「Level 2」

2011年07月25日 01:37

Last_Chance_To_Reason_-_Level_2_artwork.jpg
【Artist】Last Chance To Reason >myspace<
【Title】Level 2
【Rate】8/10

Experimental / Metal / Progressive

アメリカはメーン州出身のプログレメタル6人衆:ラスト・チャンス・トゥ・リーズン(意訳すると”決断の時”といった風情だろうか)の2ndフル。2011年作です。

浮遊感たっぷりのシンセワークから入る#1「Upload Complete」。ギターが入り勢いづく所だが、シンセの浮遊感そのままにリフは低音で複雑なリズム。凶悪さが際立つ。さらにするりと入ってくるVo.は、エフェクトのかかったやはりサイバーな質感。

最初からキャッチーとは程遠く、不穏な出で立ちで幕を開ける今作。全編に渡りサイバーなシンセが冴えわたり殺伐としたギターとふわりとしたベースが敷き詰められ、Vo.はデス/クリーン/ヴォコーダーヴォイスを切り替えながら泳ぐように曲を渡っていきます。

前作「Level1」ではゲーム「メトロイド」に触発され、今作では逆に、作中の世界観を反映したSFゲームが製作されているとの事。その感覚に沿うなら、今作の音像は正に「SFな世界の中に放りこまれ、手探りで歩を進めて行く」感覚。ゲームって一番最初っから分かりやすく盛り上がらないよねっていう。

時にポリリズミックなリフを刻み、時にフュージョンを思わせる清涼感を伴ったフレーズを操り・・・。全曲シームレスで繋がっていく楽曲陣は、一枚通して一曲といった風情。前後不覚になる勢いで、無機質に淡々と展開していきます。

しょっぱなから目まぐるしい展開で攻めまくり、始終スリリングな#1「Upload Complete」
スケール感のあるサビと難解リズムなリフの対比が激しい#5「Programmed For Battle」
物憂げな歌メロとマスロックなギターアンサンブルが神秘的な#9「The Prototype」
聴き手を圧倒してくる緻密さ、難解さを持ちながらも、エモーショナルなヴォーカルラインやサイバーな音像といった要素は非常にキャッチー。細部の人懐っこさが要所要所で光る、妙な聴き易さも持っている逸品。

【for fan of what ?】
全体的に、Between The Buried And Meの長尺をPeripheryに仕上げてみました」という印象でした。それぞれのファンにはオススメです。特に、BTBAMの最新EPにぐっと来た方は是非。
あとはCynicでしょうか。ヴォコーダーボイスとグロウルの切り替えだったり、リフの方向性も似ている所があります。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Letlive.♪「Fake History 」

2010年12月05日 00:38

letlive.jpg
【Artist】Letlive.  >myspace<
【Title】Fake History
【Rate】10/10

Hardcore / Progressive / Soul

ロサンゼルス出身Letlive.の2010年作1stです。

ハードコアを基調にしたストレートな勢いと、時折テクニカルな側面を見せるヘビィな演奏陣。
そして、少し声色を残しわめき散らすシャウトと、叙情性に似た、独特の不安定さを持ったメロディーラインを使い分けるVo.・・・なんですが、そのVo.がクセモノでして。存在感が妙に突出しています。
なんというべきか・・・要所要所で、
 み な ぎ っ て 来 る ん で す よ 彼 。
息切れお構いなしでまくしたて、ゴリ押す。さらにはやたらとキャッチーなサビが差し込まれ、逆に怪しさを感じさせる。
まさにハードコア ヴォーカル一人で カオティック とでも言った風情。ええ、もう絶好調です。

彼らの体現する激しさは、切なさの極まった哀愁とも、怒りに満ちた激情とも違う様に思います。とにかく音の溢れた瞬間の「衝動」としか言いようのない何か。「とにかく!ほら!えーっと!」みたいな、ロクに言葉にならない未分化なエネルギーを感じます。
女性Vo.参加曲があるとか、R&Bやジャズの要素も垣間見られるとかもありますが・・・そんなものは勢いの前では瑣末な物だと思わされる逸品です。(もちろんそのおかげで、メリハリ良く勢いを楽しめる訳ですが!)

【for fan of what ?】
スクリーモ、メタルコア辺りのジャンルで、キャラ立ちまくりなVo.をお探しでしたら是非にでも。いやほんと、ぶっ飛んでますから。(最近バンドを引き合いに出せないのが申し訳ないです。。)

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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