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Hacride ♪「Back To Where You’Ve Never Been」

2013年05月05日 22:02

hacride4th.jpg
【Artist】Hacride >facebook<
【Title】Back To Where You’Ve Never Been
【Rate】9/10

【 Metal / Progressive 】

フランス産4ピースによる、2013年発表の4thフルアルバム。
オルガンに似た物悲しい音色で密やかに始まる#1「Introversion」。長いイントロで満たされたダークな空気へ沈み込んで行く様に今作は幕を開ける。今作でまずズシリとした重さと儚げなメロディーが目立ち、内省的なポストメタル的な音像がメインか、と思わせる。一方で、続く#2「Strive Ever To More」ではむしろ刻みのリフに邪悪さ全開のシンセ。インダストリアルメタル界隈の音を想起させ、かつ細かなフレーズの積み上がりが凶悪な冷徹サウンドが牙をむき、ただの叙情作では無い事を思い知る。

今作は虚無に接近する黒い叙情性と、複雑なリズムで刻む抉り込むようなヘヴィネスの交錯が印象的な逸品。
内省的な歌詞と深みに嵌っていく様なサウンドはモノクロ調のジャケアートとも強くリンクするが、やはり要所要所のアグレッシヴなパートやリフの破壊力が白眉。
ソロの代わりとばかりにDjentなスラッシュリフが殴り込む#4「Overcome」、後半からラストにかけて執拗に刻み続けるミニマルリフが異様な威圧感を放つ#7「Ghosts Of The Modern World」などは特に顕著。暗い部屋でじっと耳を傾けようとしてもじわじわと首をもたげる凶悪性がそれを邪魔する、フタを開けてみればかなり攻撃的な一枚。

【for fan of what ?】
随所に散りばめられたフラメンコの要素と極悪な切れ味を併せ持つ2nd「Amoeba」と、
アコギのオーガニックな要素を残しつつさらに薄暗い叙情を強め長尺志向に移った3rd「Lazarus」
過去作から比較すると、インダストリアルメタルにも近い音像を含め全体像がさらに変化した印象でもある。
フックの効いたリフの重さやメロディーを残した特徴的なシャウトヴォーカルは健在ながら、これら攻め手の変化は多少なり違和感があるかも。KarnivoolTesseracTから甘さを排除しTool的な暗黒面を強めた風か、あるいはThe Oceanの様なポストメタル勢に近い印象でした。
また、5月末にリリースを控えたDark Tranquilltyが大きくポストメタルへシフトした楽曲をアップして注目どころですが、そのベクトルを一足先にやった感も(リフの方向性はかなり違いますが)。

全体的にDjentからはかなり距離をとっているものの、要所でポリリズムなリフを挟んでくる辺りは無視できない。
そして、ヴォーカルの表現力アップも無視できない。ええ声。
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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The Haarp Machine ♪「Disclosure」

2012年12月14日 00:00

The-HAARP-Machine-300x300.jpg
【Artist】The Haarp Machine >facebook<
【Title】Disclosure
【Rate】10/10

Progressive / Metal

Djent」というサブジャンルと共に名を挙げたレーベル:Sumerian Recordに所属するイギリスの4人組、ハープ・マシーンによる2012年作。2007年の始動から5年の月日を経た渾身のデビュー作。

シタールの旋律で幕を開ける#1「Esoteric Agenda」堂々とオリエンタルな空気をまき散らし、そのまま小刻みなシュレッドリフに勢いよくなだれ込んで行く。テクニカルデス的な高密度に詰まった音と、複雑なリズムから生みだされる独特なグルーヴ。緩急激しく展開するサウンドは怒涛の一言で、息も吐かせず駆け抜けていく。
#1に限らず、今作は随所にシタールや琴のサウンドが採り入れられている。時に異国情緒を目立たせ、時にさりげないシンセの様に厚みを創るこの音、実はフロントマンであるGt.Al Mu'min氏による演奏だったりする。緩急のスパイスにも効果的に使われ、今作で大きな目玉となる魅力。

スパークする様なキレの良いリフが冴えわたる#3「Pleiadian Keys」の勢いは白眉。エモーショナルなヴォーカルも惜しみなく、高密度の割にむしろ聴き易いのが印象的。ツインギターによるリフの応酬がとびきりスリリングな#6「The Escapist Notion」も、神秘的なコーラスパートへの滑らかな展開が心地良い。
また、全体的にメロウな歌メロが軸になる#4「From Vanity To Utility」では後半に場違いな程穏やかなピアノが乱入し一気に空気を変え、ひときわダンサブルな#7「Extension To One」のキラキラとした明るさなど、アルバム内では異質な要素も差し込まれる。しかしながらこの意外性も不思議と馴染み、すんなり聴かせてくれるから面白い。

物憂げな雰囲気に支配された#8「Machine Over」で幕を落とすまであっという間。高水準な技術に裏打ちされた緻密な演奏とエクストリームな実験性に溺れない聴き易さのバランス感覚には、既にベテランの風格すら漂う。異国情緒あふれる音像・メロディーセンスの主張も耳に新鮮。シーンの最前線にドシリと陣取る痛快な逸品。

【for fan of what ?】
サウンドの軸になるのは「Sumerian-Core」と言える物です。Djent由来のリズムセンスを駆使したスタイル、特にテクデスからの叙情アプローチの点から、Born of OsirisからObscuraのファンまで要注目の一枚です。
また要所で存在感を強めるシタール・琴の要素から、Amogh Symphony、Kartikeyaの名前を知っている方は是非。
ちなみに、パッケージに貼られたステッカーにはPeriphery・The Dillinger Escape Plan・System Of A Downの名前がありました。DEPは高密度で目まぐるしい音楽性、SOADは独特のメロディーラインゆえでしょうか。

あとソロに垣間見える雰囲気から、個人的には初期Cynicが好きな方にもオススメしてみたい。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Hunab Ku ♪「The Rewiring Process」

2012年02月07日 00:00

hunabku.jpg
【Artist】Hunab Ku >myspace<
【Title】The Rewiring Process
【Rate】10/10

Experimental / Metal / Nu-Jazz

シアトル産カオティックハードコアによる、2010年作の4曲入りEP。

裏声+シンセ加工と言う、かなりサイケなヴォーカルで幕開けする#1「The Other I」から既に全力過ぎるほど全力。アンビエントとスラッシュが交錯し、変拍子とキメが繰り返され。音が引けばひたすらスペイシーにサイケデリックに空間をかき回す。音が戻ればノイズまで持ち出し、挙句の果てにはテレビのチャンネルを回す様にメタルとジャズとラテンとフュージョンがとっかえひっかえ・・・ああもうついて行くのでやっと!

不協和音と複雑なリズムを駆使するスラッシュをメインに据え、先述のサイケなシンセ加工からグロウル、人を食った様な挑戦的なトーンまで操るVo.が暴れまわる。さらに浮遊感溢れるアンビエントやらサックスが妙にセクシーなジャズなどの異物を未消化なままぶち込む手法。
徹頭徹尾カオティックとしか言いようのない音像ですが、コンパクトな曲の長さ、時折見せるオリエンタルなメロディーセンス、存在感ある(ありすぎな)ヴォーカル等がバランスを取っていて、聴き所も抑えているニクさ。

#4「Track 4」は薄暗く反響するアルペジオと優しくも怪しい歌声で送る、2分弱のアウトロ。ささくれ立たせた心を落ち着け、一曲目へと舞い戻る。・・・4曲14分弱はハマると中毒性ヤバいです。

【for fan of what ?】
The Dillinger Escape Plan(特にマイク・パットン氏参加のEP)、Five Star Prison CellMyotonia等のカオティックハードコアが好きな御仁には「聴かぬが損」としか言えません。Arbus好きにもお勧めしたいが、こいつらに爽やか要素など皆無だ、気を付けろ。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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The Human Abstract ♪「Digital Veil」

2011年03月24日 00:00

human-abstract-the-digital-veil.jpg
【Artist】The Human Abstract  >myspace<
【Title】Digital Veil
【Rate】9/10

Metal / Progressive / Rock

LAを拠点とするメタルコアバンド、The Human Abstractの3rdアルバム。2011年作です。
彼らのサウンドで主軸となるのが、テクニカルかつ流麗なネオクラシカルリフ。今作でもイントロトラックから、アコギによるクラシックの夜想曲を連想させる旋律が爪弾かれ、切なく幕を開ける。ディストーションが入り、ヒロイックに盛り上がる。

で。次に繋がるん。ですけど。

#2「Complex Terms」で展開されるのは、クラシカルなフレーズと共に迫ってくる、重厚さ全開のスラッシュリフ。さらに地を這う様なグロウルが耳を襲い・・・あれ?バンド違う!?
と言う訳で、大幅なメンバーチェンジ(後述)を経てリリースされた今作。非常に新鮮な逸品です。

先述の通り、ネオクラシカルなギターフレーズが全体に散りばめられています。しかしその音像は剣呑としたもので、シンフォニック・荘厳という印象とはかなり遠い所にあります。ヴォーカルの迫力や変拍子を組み込みミドルテンポ主体に攻めるリフの重さも手伝って、殺伐とした世界観を展開させます。
タイトルトラック#3「Digital Veil」ではむしろ混沌としたデスラッシュを感じさせる程。ノイズに浸食される演奏と声が正に「デジタル化したヴェール」を想起する、色んな意味でアルバムを象徴する一曲。
一方で、#5「Antebellum」の様な、哀愁漂うメロディーが目立つ曲も。激しい曲が並ぶ中で、アルバムに緩急を付けてくれている一曲。

刻みつける様な攻撃力と悲壮感を煽るメロディーが融合した、かなりカオティックな逸品。

【for fan of what ?】
前作からの違いとしては、やはりメンバーチェンジの影響が強く出ています。
まず、Key.:Sean Leonard氏とGt.:Andrew Tapley氏、さらにVo.:Nathan Ells氏の脱退。
そして、Gt./Piano:A.J. Minette氏の復帰と新任Vo.:Travis Richter氏の加入。・・・かなり入れ替わってます。

滅茶苦茶に壮大でプログレッシヴな2ndに比べると、非常にコンパクトになっている。ギターサウンドを前面に出した音の構成になっている。そして、グロウル大幅UP!・・・今までは「クセが無く力強いクリーンヴォーカル」がサウンドを主導して目立っていたため、スタンスがかなり変わったという印象です。
・・・彼ら、見事にアルバム毎のカラーが違ってますね。ヴォーカルの声質は前任と比べても割と似ているので、デスVo.に許容があればそれほど抵抗感は無いかなと。

そんな一枚ですが、Between The Buried And Meが好きな人なんかは、今作が一番ヒットしそうな気もします。その他、Protest The Heroなどテクニカルを追求するメタルコアが好きな方は是非。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Hacride♪「Amoeba」

2010年12月12日 00:43

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【Artist】Hacride  >myspace<
【Title】Amoeba
【Rate】10/10

Death-Metal / Metal / Progressive

フランスのプログレッシブメタル、Hacrideの2ndアルバム。2007年作です。

始終叫びつつも、メロディーを僅かに乗せるディストーションヴォーカル。そして切れ味鋭く疾走するスラッシーなギターの攻撃力は圧倒的。時に拍をずらしリズムチェンジを挟み、マスメタル的な独特のグルーヴ感も随所に伏兵してます。
また圧倒的な切れ味で攻めながらも、荒涼としたフォークサウンドを挟みプログレッシヴな緩急を付ける。非常に殺伐とした激しさを主軸にしながらも、随所に有機的な重さと薄暗さを滲ませます。


畳み掛けるハードコアチューン#2「Fate」#3「Vision of Hate」では、ザクザクと刻む低音にヒステリックな高音フレーズが絡み、脳に刺さる様な攻撃性が圧巻。
一方、妖しげなアルペジオから始まる#6「Cycle」は、冴えわたるシンコペーションリフと緩急を付けた展開でじりじりと拡がっていく、重くシリアスな一曲。勢いの前半とプログレッシヴな後半、という流れが出来ていて、気が付けば黒々とした世界に沈んで行く様です。

そして特筆すべきは異端の極みである#4「Zanbra」元曲からして「スパニッシュフラメンコ×ラップ」というとんでもない曲のカヴァーなんですけど、さらにHacrideのマスメタル成分が掛け合わされます。結果、リゾートちっくかつミクスチャーかつスラッシーという怖ろしい仕上がりに。アルバム中盤で強い存在感を放っています。

【for fan of what ?】
リフの特徴からMeshuggahがよく引き合いに出される、Djentなサウンド。しかしそれに固執している訳ではなく、あくまで一要素として消化している印象。
薄暗さを持ったプログレッシヴ性は、Opethに近しい物を感じます。しかし哀愁は僅かの間でかき消してしまうのがHacride流なのです。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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