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パスピエ ♪「演出家出演」

2013年09月16日 00:00


【Artist】パスピエ >official<
【Title】演出家出演
【Rate】10/10

Pop / Rock / Progressive

『21世紀流超高性能個人電腦破壊行歌曲』を標榜する国産5ピースロック:パスピエによる、2013年作1stフルアルバム(自主制作・ミニアルバム含めると4作目とのこと)。

テクニカルなアンサンブルとキャッチーな曲展開のバランス。そんな邦楽ロックの現在進行形とも言えるスタイルをベースに感じさせつつ、それだけでは終わらない隠し味が実にニクい。一聴して強く印象に残る、ヴォーカルのキュートで甘い、そしてミステリアスな歌声。キーボードの華々しいフレーズがひゅるひゅると飛びまわる爽快ナンバー#1「S.S」や、歌謡ロックなはんなりメロディーのリフレインに乗せてギターのリフが鋭く切り込む#8「はいからさん」などなど、ワイワイとした賑やかさが颯爽としたリズムと合わさり、何とも言えないのどごし良いスピード感を生んでいる。

一方で、ドラマチックな盛り上がりを演出する緻密なアレンジも無視できない。朝霧の晴れていく様な清涼感と切々と繰り返されるリフレインが不思議と涙を誘う#2「名前のない鳥」や落ち着いたテンポでディスコするベースラインに夢見心地な歌声が漂う#4「シネマ」など、快活さと影のある扇情とを行き来するメロディーが余韻を残す。そしてラストの#11「カーニバル」では悲しみのフェードアウト・・・と思いきやおもむろに勢いを付け、くるくると表情を変えていく。元気な大団円まで走りきってくれるフィナーレは痛快の一言。

「ドビュッシーのような印象主義音楽とポップ・ロックを組み合わせた音楽を作りたい」というバンドコンセプトも耳に新鮮。難解さをチラつかせながらの人懐っこさも楽しく、複雑かつ明快、邦楽ならではなポップセンスの妙を見せつけてくれる快作。

【for fan of what ?】
颯爽とした疾さやキーボードの鮮やかさにおいてSchool Food Punishment、プログレッシブな複雑さではモーモールルギャバンゲスの極み乙女。辺りのファンにお勧めしたい。
・・・ちなみに、筆者は友人にYUKI東京事変を足して二で割った感じ!!」と誇らしげに推した挙げ句に「それはハードル上げすぎでは」と突っ込まれたという事も付記しておく。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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モーモールルギャバン ♪「BeVeci Calopueno」

2011年03月29日 00:11

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【Artist】モーモールルギャバン  >Official<
【Title】BeVeci Calopueno
【Rate】10/10

J-Pop

京都出身のギターレスキーボードトリオモーモールルギャバンの1ndアルバム。2011年作です。

重く暗いイントロで始まる、冒頭#1「UWABURN」から異彩を放っている。ジャムロックの緊張感で攻めるドラム、バリバリとフックの効いたキーボードと、繰り返される呪詛の様な歌詞からは、かすかに香ってくるドゥームの風味。
続くタイトルナンバー#2「BeVeci Calopueno」は、やはりひたすら『ベヴェッチ・カロップェーノ♪』と繰り返す中でサイケデリックに展開する、ニヒルなブレイクビーツの様な一曲。ちなみにこの言葉、意味は無いんですけどね
そんなこんなで、彼らは正に、ごった煮プログレロックJ-POPです!
え、いやだからカオティッkJ-POPです!!!(らしいです。Dr&Vo:ゲイリー・ビッチェ氏曰く。ていうか何だこの名前

・・・えーっと、気を取り直して。
編成から連想出来そうな、スタイリッシュなトリオジャズの空気や、70年代プログレを感じさせるキーボードのメロディーセンス。様々なジャンルを消化した音楽性はオシャレかつスリリング。
そして、夢から飛び出して来たような、不可思議ワールド全開な歌詞。この存在感が物凄い。ちなみに曲によってメインを張るヴォーカルが違い、クレジットでは3人ともVocalが併記されている。細部では奇を衒った表現が多いのに、曲全体ではセンチメンタルなラブソングだったりする。油断してるとハッとする。

疾走するドラム、うねるベースと、噛みついてくるキーボード。そして奇天烈な歌の持ち味が凝縮した#9がアツい。タイトルは、ぅぅ、

「パンティくわえたドラ猫の唄」

・・・。

(’A`)畜生!そうだよ!こいつら下品なんだよ!こういうの苦手なんだよ言わすなよ畜生!ちくしょう!(しつこい
黙ってましたが#1でも「立ちション」とか言ってます。全部じゃないんですけど、HENTAI歌詞が超目立ちます。要注意です。私はどちらかと言うと、サウンドで騙された感じです。
【for fan of what ?】
不思議ワールドな歌詞世界とハイセンスな演奏から、相対性理論のファンに訴えてきそうです。しかし、随所で下品な歌詞が自己主張するので、おいそれとはお勧めできません。
ギターレスキーボードトリオ、そして随所にプログレ臭を放つ辺りEmerson, Lake & Palmerを想わせてくれます。しかし、随所で下品な歌詞が自己主張するので、おいそれとはお勧めできません。

今の編成になるまで在籍していたギターは、現Arbusの池住氏。しかし、カオスのベクトルがかなり違うので、おいそれとはお勧めできません。

・・・グループ魂とか?
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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吉松隆 ♪「TARKUS ~クラシック meets ロック~ 」

2011年01月16日 01:02

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【Artist】吉松隆・東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:藤岡幸夫)  >吉松隆HOMEPAGE<
【Title】TARKUS ~クラシック meets ロック~
【Rate】8/10

Classical / Rock

Emerson, Lake & Palmerの名曲「TARKUS」をフルオーケストラで再現!以上!(
すいませんもうちょっと続けさせて下さい。(※以下、Emerson, Lake & PalmerはEL&Pと表記。)

録音は2010年3月14日、東京オペラシティコンサートホールにて。今作には表題「TARKUS」を含め4つの曲が収録されています。
#1~#7「タルカス ≪オーケストラ版≫」
編成は3-3-3-3,6-4-3-1,perc5,piano,stringsとのことですが、一介のメタラーには何のことやら(すいません)
ヴォーカル、シンセ、ドラムセットは無し、ピアノも極々最小限。原曲を丁寧にオーケストラの演奏として落としこんでいます。
流石のスケールで展開される、非常にロック然としたグルーブ感。18分を一気に駆け抜け、フィナーレで鳥肌の立つ感覚は、原曲を初めて聴いた時を思い出しました。

演奏は完全ではありません。メロディーが欠ける部分もあります。しかしそこはライブ音源の範疇だと思います。何より、クラシックの世界にも、演奏を実現させる程のEL&Pファンが居るという事、大勢が力を合わせて演奏したという事を感じる事の出来る演奏です。

#8~#9「BUGAKU」
日本古来の音楽である雅楽をモチーフにした現代音楽。黛敏郎による1962年の作品、との事。
編成は3-3-3-3-,4-3-3-1,perc5,pf,hp,strings、とのこと。和楽器は全く使われていませんが、非常にミヤビかつ妖しげな音空間が拡がります。何かの映画音楽ででも使われていそうな雰囲気もあり、ただの古楽再現にはなっていない辺りも印象的。これで中々、ジャンルレス。

#10~#13「アメリカRimix」
ドヴォルザークが1893年に作曲した弦楽四重奏曲(ヘ長調、op.96)を、ピアノとオーケストラで演奏してみた、というもの。ピアノは中野翔太氏で、編成は2-2-2-2,4-2-3-0,perc2,piano-solo,strings有名な「新世界より」にも似て、パワフルでロックな空気を感じる曲。・・・とは言いつつ、今作の中では最もクラシックらしいクラシック。随所にノスタルジックなパートが差し込まれ、ふわりとした音が印象的です。

#14~#17「アトム・ハーツ・クラブ組曲第一番op.70b」
コンセプトは、『EL&Pの「Tarkus」とPink Floydの「Atom Heart Mother」をブレンドして、鉄腕アトムの十万馬力でシェイクしました!』
随所に70年代プログレッシヴロックを感じさせるフレーズ・リズムが敷き詰められ、これまたロック的なカッコよさに満ちた曲。構成は弦楽五部との事です。
正に「タルカス」を彷彿とさせる第一楽章、
すっと落ち着き、叙情性豊かな第二楽章。
静かながら、かわいらしくころころとした音の並ぶ第三楽章、
一気にスウィングな盛り上がりを見せ、軽やかに締めくくる第四楽章。
通して10分ちょっと。長さを意識させずに聴かせてくれます。

【for fan of what ?】
EL&Pのファンは興味持って損なしです。他、クラシック×ロックに反応したアナタ。ここに良いネタがありますぜ!

・・・クラシックのレビューなど初めて過ぎて、説明が助長になってしまった感も。いい感じに読み飛ばしていただければ幸いです。
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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大貫妙子 & 坂本龍一 ♪「UTAU」

2010年12月31日 23:59

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【Artist】大貫妙子 & 坂本龍一
【Title】UTAU
【Rate】10/10

J-Pop

ボーカリスト:大貫妙子、ピアニスト:坂本龍一という形でシンプルに奏でられる、両者の共作としては13年ぶりとなるアルバム。2010年作です。

音の核となる歌の力が、アルバムを通して強く感じます。優しくも芯のある、正に「凛とした」と言いたくなる声で歌われる11曲の唄は、どれも力に溢れています。独特な比喩が光る#1「美貌の青空」では、余韻のある神秘的な空気が漂い、一方で子供に噛んで含める様な表現で、どことなく無邪気な#9「a life」。歌声が素朴にまっすぐに、心に沁み込んで行きます。

そして言葉少なに寄りそうと言った風情のピアノ。#1では深く瞑想するようなメロディーが流れ、じわじわと熱を帯びていく様な緩急が、何とも言えない引力を持っています。そして、全ての終わった後の風景を想わせる#10「四季」では、ぽつりぽつりととても淋しそうに、それでも何処か生命力を感じさせる様に響きます。

時に意味深に、時に真摯に訴えかける唄。
時に深く、時に広々と拡がっていくピアノ。
どの曲も素敵で、聴いていると元気が出るというか、背筋がすっと伸びる様なエネルギーをもらえる一枚です。

【for fan of what ?】
J-Pop」とはしていますが、今作に関してはジャンルで語るのは野暮というものです。タイトルの通り、「歌う」という、ただそれだけでいい作品。

大貫妙子、坂本龍一、両名の音楽に少しでも興味があれば、きっと好きになれると思います。そして今作品のコンセプト「音楽の持つ、訴える力」。これにピンと来た方は是非。
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坂本龍一♪「out of noise」

2010年08月30日 02:47

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【Artist】坂本龍一  >commmonsmart<
【Title】out of noise 
【Rate】7/10

Electronica / Ambient / New-Age

短いピアノのフレーズが、ほつれたり重なったりしながら繰り返される#1「hibari」で始まる今作。全体を通して、非常に隙間のあるゆったりとした音がふわふわと集まっている様な感覚。環境音と音楽の間を行ったり来たり、掴み処のない世界です。
ただその中にあって、しっかりと輪郭のあるメロディーが流れる#11「to stanford」がひどく印象的。悲しくて美しいピアノの旋律が、無意識の中でぽっかりと浮き上がった意識の様に響きます。

さっと聴いてしまうと、どうにも余韻が無く、物足りない感じ。それでも続けて聴いてみて、少し馴染んでくると、この付かず離れずの雰囲気が心地よくなってきたりします。
何となくぼんやりと聴きながらリラックス、とか、ひとつひとつの小さな音を覗きこんで新しい発見を探してみる、とか、そんな聴き方が似合う今作。丁寧に薄められた音楽で心を静かにするのも、たまには良いなと感じます。

【for fan of what ?】
上記#11や、跳ねるピアノが反響する#12「composition 0919」等は、「坂本龍一のピアノ」を聴きたい人なら是非、という曲。大半の印象では、アンビエントやニューエイジ、エレクトロニカの様なジャンルが好きな方にオススメです。

【↓here is the sound !↓】 and more(パッケージが特殊です)
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