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The Reign Of Kindo ♪「Play With Fire」

2013年09月12日 00:32

TROKfire.jpg
【Artist】The Reign Of Kindo >facebook<
【Title】Play With Fire
【Rate】9/10

Indie / Jazz / Progressive

極上のメロディーでジャズとロックをブレンドするThe Reign Of Kindoの新しい贈り物。前作「This Is What Happens」より、メンバーチェンジとクリスマスEPを経た2013年発の3rdフルアルバムです。

#1「The Hero,The Saint.The Tyrant & The Terrorist」の冒頭、何よりも先ず心に届いたのは、音の立体感。一つ一つ大切に積んでいくようなアンサンブルが印象に残る。目を瞑って聴けば、まず真ん中にピアノと歌声、その右隣からサックスがふわんと寄り添い、左にはマスカラの小刻みなリズム…アルバムタイトルに違わず、肌寒い中でたき火にあたるような、暖かくしかしひりひりとした熱気が伝わってくる。

さて、彼らのサウンドといえば、優しく降り注ぐようなピアノの旋律と歌声、そしてそこにロックのカシリとしたビートが合わさる”叙情のピアノロック”といった風情であった。今作でもその特徴は発揮されており、上品で密やかなベースラインが中核を担う#2「Help It」では要所のピアノが曲のメリハリを際だたせ、#6「Don't Haze Me」の霧雨のようなイントロには、美しさについつい目を細めてしまう。
一方で、今作はピアノ以外の要素がかなり強まっている印象でもある。例えばボサノヴァやサンバを彼ら流に料理した、リゾート!な明るさに満ちた#5「Impossible World」を始め、その他レゲエを巻き込んだ#8「Make A Sound」など、少し変化球なダンスチューンが作中にさりげなく紛れ込んでいる。アルバムを通した賑やかな彩りを印象づけると同時に、「ピアノロック」「ジャズロック」に囚われない演出がニクい。
ちなみに、ファンキーなノリの良さがワクワク感を誘う#11はタイトルが既に「I Hate Music」。流行の歌なんてキライだと断ずる、余りにも明快で挑戦的な内容だったり。歌詞世界の意外な暗さも健在。

今作を通して聴いたとき強く印象に残るのは、様々な音楽を積極的に取り込む、ポップミュージック的なフットワークの軽さ。そしてそこにしっかりと息づく、複数ジャンルを掛け合わせるクロスオーヴァー/プログレッシヴミュージックとしての探求心。
本当に多くのこだわりを内包しつつも、バンド:The Reign Of Kindoとしての芯を失わずしっかりとした存在感を持った、渾身の一枚。

【for fan of what ?】
前アルバムからはピアノのメンバーが変わっている。前作における凄まじいまでのピアノの存在感と比較すると今作はかなりピアノがおとなしくなっており、メンバーチェンジと関係がありそうで邪推してしまう所でもあったり。もっとも、聴き比べる分には作品毎のカラーの違いとして素直に双方楽しめるもので、嬉しい変化、と言っておきたい所。ピアノにフォーカスすると、Chick Coreaを連想する軽やかさが増したように感じる。
ピアノの綺麗なジャズロックとして一緒にオススメしたいのはParachute Musical辺り。ただ、前編にわたるステキ溢れる歌のメロディーセンスを前にしてしまうと・・・「優しい歌の好きなすべての人に!」と声高に宣言してしまいましょうウフフ。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Mutiny On The Bounty ♪「TRIALS」

2012年06月07日 23:50

MOTBtrials.jpg
【Artist】Mutiny On The Bounty >facebook<
【Title】TRIALS
【Rate】9/10

Rock / Math / Indie

ダンサブルなリズムと理知的なリズムを混在させさらにパンキッシュな勢いでまとめ上げる、ルクセンブルク大公国(ベルギーやフランス、ドイツのお隣さん)出身のポストハードコア4人組による、2ndアルバム。前作から3年振りとなる2012年作です。

反響するシューゲイザーなギターはひりひりと、真冬の冷たく乾いた空気を連想させる切れ味鋭いサウンド。それでも酩酊感が際限なく拡がる事は無く、タイトなドラムとベースラインが地に足の付いた現実味を維持している感じが独特。そしてギターがミニマルフレーズを刻み始めると、荒涼とした風景を残しながらも穏やかで落ち着いた空気へとふわりと変わります。どこかトロピカルなとろみのあるクリーントーンサウンドは、時にコミカルに、時に寂しげな世界を彩るアクセント。
そしてひとたびスイッチが切り替われば、一気にヘヴィな圧力とソリッドな勢いのあるパンクサウンドに。やはり切れ味は鋭いままに、疾走感を叩きつけてくれます。
ヴォーカルラインは決して激昂すること無く、エモーショナルなメロディーと小気味よく投げ込んでいく様なシャウトを操り、マスロックに寄りそいダンサブルな勢いを演出してくれています。

冒頭、ノイズとピアノが重なり合う短いイントロトラックを経た#2「North Korea」を始め、今作では何曲かインストトラックが挟まれます。ヴォーカルの無い曲ではバンドサウンドの中における「緊張感」がより色濃く目立ち、シューゲイザー・マスロック・ハードコアがスリリングに切り替わっていく様が堪能できます。(タイトルの由来が気になる所ですが、歌詞が無い以上深追いもできず残念。。)
先行シングルになった#3「Artifacts」はやはり白眉。バンドの魅力が全部入りな、今作を代表する一曲です。
ミニマルリフ×ダンサブルリズムが正面からぶつかり手拍子の合いの手も小気味良い#8「Fiction」や、タッピングによる高速フレーズや変拍子を織り交ぜたポストハードコア全開チューン#9「Statues」など、前作に近いパーティ感やソリッドな雰囲気を持った曲も。
切々と訴える様な語り口と「もしそれがゲームなら、俺はその中に組み込まれていたくは無い」というリフレインが印象的な#11「Shifting Paradigms」など、歌詞も気になる所です。

マスロックのかちりとしたリフを随所に入れつつもロック・パンクのドライブ感が常にブレンドされ、踊れる要素全開な中にもシリアスな要素が常にちらちらと顔を覗かせるバランス感覚は絶妙。ポストハードコアはまだまだ先がある!と思わせてくれます。

【for fan of what ?】
BattlesAdebisi Shank、mudy on the 昨晩、Tera Melosと言ったマスロック、特にその中でもハードコア由来の激しさを持った曲が好きな方であれば是非聴いて頂きたい。デスや凄味の効いたシャウトが無いポストハードコアとしても幅広くお勧めしたい逸品です。その意味では、The Fall Of TroyClosure In Moscowなどが好みのあなたにも。

1曲目だけについて言えば、65daysofstaticsを連想しました。・・・“激情”の解釈はどことなく似ている気がします。

ちなみに、前作では正に「マスロック×パンク」と言った風情で全体的によりソリッドで、マスいリフが主体となった一枚でしたが、前作から大きくメンバーチェンジをしており、ベースとツインギターの片方が変わっています。今作のシリアスな輪郭となった音やシューゲイザーの香り辺りは、新メンバーの影響でしょうか。しかしその変化は決して違和感ではなく、芯を押さえた順当な進化と捉える事ができます。キモとなる魅力は健在。前作ファンもきっと安心。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Three ♪「The Ghost You Gave To Me」

2011年10月14日 18:53

3-TheGhostYouGavetoMe.jpg
【Artist】3(Three) >myspace<
【Title】The Ghost You Gave To Me
【Rate】9/10

Indie / Rock / Progressive

ニューヨークを拠点に活動する4人組による2011年作4thです(インディー時代を含めると6作目)。

旅愁たっぷりのアコースティックサウンドにゆらゆらと囁くヴォーカル。僅かに空気が変わり、ドラムとギターがメタリックに熱を帯びて行く・・・
#1「Sirenum Scopuli」から#2「React」につながる開幕2分からジャンルレスな魅力抜群な今作。 彼ら自身が「dark yet uplifting, spiritual without any connection to religion」(“暗くしかし高揚感のある、霊的でありながら宗教的ではない”音楽)と表現する通り、薄暗さと爽やかさの同居するサウンドと、神秘的に響くハイトーンヴォーカルは本当に特徴的です。

先述の冒頭二曲や#6「One With The Sun」など、ゆったりとしたフラメンコを連想させるギターのアルペジオとハードロックなリフが共存する、力強くも牧歌的な空気をまとうプログレッシヴな曲は既にお家芸といった風情。
ダンサブルなレゲエ風のリズムからパワフルな歌い上げに繋がりソロパートはプログレメタルの風情という、様々なジャンルがひしめきあう#10「Its Alive」などなど、情報力が多く得体の知れない曲が目白押し。しかしどの曲も音の輪郭やメロディーセンスに統一感があり、不思議と散漫な印象はありません。

ハードロックなカッコよさを持つリフとプログレッシヴな展開の妙、そして唯一無二のクロスオーヴァーサウンドが光る逸品。基本的なスタイルは変わらない彼らですが、飽きさせない進化を感じさせてくれます。

【for fan of what ?】
個人的にはPain Of Salvationのファンにお勧めしたいバンド。しかも彼らより音楽性の変化が順当というか、唯我独尊な実験性がないので安心して新作を追いかける事が出来ます!(
他にはRiversideの様な幽玄プログレメタルや、Circa SurviveMadina Lake辺りのヒトクセあるポストハードコアが好きな方はお試しあれ。

ちなみに2ndもレビューしてました!こちらの方がよりアコギが目立っていて、ポストハードコアな感じが強いです。今作は割かしヘヴィメタリック。
【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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This Town Needs Guns ♪「Animals」

2011年08月02日 04:01

thistownneedsguns.jpg
【Artist】This Town Needs Guns >myspace<
【Title】Animals
【Rate】10/10

Alternative / Indie

イギリス・オックスフォード出身の4人組によるデビューアルバム。2009年作です。

透き通ったクリーントーンでタッピングや速いアルペジオを駆使する、流麗・綺麗なギターフレーズ。テクニカルなポストロック・マスロックに類するサウンドの中、ジャジーながら存外に激しく芯の太いドラムが目立ち、癒しだけでなくロックな強さも併せ持っています。
そしてそんな特徴的な演奏に乗る、エモーショナルなヴォーカル。絞り出すような叙情を見え隠れさせつつ、何処か感情を抑えるような丁寧な歌声は、うつむき顔な佇まい。何とも言えない寂しさを感じさせます。

ちなみに今作は「動物たち」というアルバムタイトルに違わず、ジャケットには13の動物が描かれています。
また、曲名もそれら13の動物の名前となっていて、ジャケットの絵を眺め曲名を確認しながら聴いていると、音の端々でそれぞれの動物を想起させてくれます。
複雑なリズムの連続でばたばたと忙しない曲は、#2「Baboon(ヒヒ)」。他にも#4「Gibbon(テナガザル)」#10「Lemur(キツネザル)」と、サルの仲間達を冠した曲はみなスリリングな勢いに溢れ、ドライブ感・スピード感が前面に出ています。
#5「Rabbit(ウサギ)」はちょこまかと可愛らしく、ぐっと色を変える後半も牧歌的で爽やか。トランペットが入り悠々としたインストナンバーは#7「Elk(ヘラジカ)」で、夕焼けの長い影を作る、草原の群れのようです。そしてラストナンバーとなる密やかで短い曲は#13「Zebra(シマウマ)」。木の間からちらりと顔を見せ、しかし身体は隠れたままの様な。そんなそっけなさと共にアルバムは幕を閉じていきます。

尖ったバンド名からは想像できない、柔らかくも力強いロック。閑散とした平日の動物園を歩くような、ゆったりとした気安さと少しの物悲しさが沁みて行きます。

【for fan of what ?】
乱暴な例えをすれば、Foalsをもっと優しく悲しくした感じ、あるいはtoeに歌を入れ、そしてもう少しロックな硬さを加えた感じか。toeと土岐麻子によるHUSKING BEEのカヴァー曲「8.6」が好きな方は聴いてみる価値ありです。
ちなみに日本盤として、残響レコードから発売されていました。レーベル買い派の貴方にも安心の逸品。

また、その瑞々しいメロディーと、どこか切ない佇まいに、The Reign Of Kindoを思い出しました。共通点はそれほど多くないですが、聴きたくなる時は同じ様な気がします。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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Circa Survive ♪「Appendage EP」

2011年05月09日 00:44

Circa_Survive_-_Appendage.jpg
【Artist】Circa Survive >myspace<
【Title】Appendage
【Rate】6/10

Experimental / Indie / Other

2010年にリリースされたアルバム「Blue Sky Noise」に続いてリリースされた同年作のEP。アルバムのデラックスバージョンにはボーナストラックが収録されていた様ですが、それとはまた別の5曲が収録されています。

「Blue Sky Noise」で聴く事の出来るポストハードコアサウンドは今作でもバッチリ。ユニセックスなハイトーンVo.の切ない歌、芯のあるリズム隊、ハイトーンでキラキラと反響するギターが一体になった彼ら一流のサウンドと、儚く、かつ劇的なメロディーセンスが詰まっています。

跳ねるリズムが牧歌的な#2「Stare Like You'll Stay」。ひなたぼっこが似合う穏やかな空気。
儚げにゆれる歌声と骨太ドラムが反響するギターによく絡む#4「Backmask」は、僅かに交じる緊張感のバランスは流石のひとこと。
ブルージーな煙たいフレーズがCirca Surviveな音像で展開する気だるげナンバー#5「Lazarus」は思いの外新鮮な響き。じわりとした盛り上がりと、ふっと途切れる余韻がニクい。

特に今作では、シューゲイザー的な浮遊感・ゆったりとしたメロディーが目立ち、アルバムでも#7「Frozen Creek」#12「Dyed In The Wool」辺りを好む方には絶品かと。一方で不安感を誘うソリッドな空気や独特の重さ・激しさは、今作ではほとんど見られません。

5曲で22分弱。ファンであれば、アルバムの隣に置いて一緒に聴きたい逸品。o(単品だと少々インパクトに欠けるか。)

【for fan of what ?】
・・・

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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