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The Fall Of Troy ♪「Manipulator」

2011年07月04日 00:27

The_Fall_Of_Troy_-_Manipulator.jpg
【Artist】The Fall Of Troy >myspace<
【Title】Manipulator
【Rate】10/10

Experimenta / Progressive / Punk

既に解散してしまいましたが、「ポストハードコア」というジャンルの先端を突っ走って行った3ピースバンド・The Fall Of Troyの2007年作。

うねるベースと暴れるドラムがギターに負けず響き渡る、贅肉を削ぎ落としたサウンドはパンクの香り。しかしドラムは一度暴れればほぼメタルな勢いで、ベースも自己主張が激しい。
そして直筆すべきは、フロントマンのギターヴォーカル:トーマス・エラック氏の狂気。伸びの良いハイトーンヴォーカルとパンキッシュなシャウトを駆使しつつスラッシーなリフを刻みまくり、歌の隙間を埋めるようにちゅるちゅるピロピロと高音ソロフレーズを挟んで行く手腕。特に今作は、この「歌→ピロピロ→歌→ちゅるちゅる」のセルフ掛け合いが随所で目立ち、結果なんともいえない”3ピースパンクの生々しさ”が際立っています。

三連譜の効いたスラッシュリフに絡むベースラインがおいしい#1「Cut Down All The Trees and Name the Streets After Them」。何とも言えない狡猾な出で立ちのサウンドと、後半の憂いを帯びたコードから物騒なラストへの怒涛の展開がアツい。
80年代メタルを強く意識しつつ、結局別物になっちゃってる#4「Problem!?」。2分に満たない短い間に、目まぐるしくジャンルを渡っていく。
そして、のびやかなソロフレーズが響くイントロから一気にヘビィになだれ込み、緩急付けながらも始終弾きまくる#9「Ex-Creations」は前作ファンも納得の疾走キラーチューン。速さと重さが同居した無類の激しさに圧倒されます。
その他ゆったりメロウな#3「Quarter Past」、疾走ハードコア丸出しな#7「Sledgehammer」、今作のダイジェストを煮詰めて8分半に圧縮した#12「A Man a Plan a Canal Panama」と、キャラの立った曲が目白押しです。

前作「Doppelganger」では「パンクの速さ+高音タッピングフレーズの速さ」という、常軌を逸した疾走感を生み出しやがった彼らですが、今作ではその強みをある程度維持しつつ、隙間や間合いを感じさせるサウンドを打ち出しています。
より狡猾に、そしてよりプログレッシブ(≒謎ジャンル)化したサウンドとなった逸品。

【for fan of what ?】
部分的には初期The Mars Voltaに通じるメロディーセンスがあり、ハードコアにプログレッシブを融合させたと言う意味でも共通項があります。周辺ジャンルを好む人は必聴といいたい名盤。

キャリア内では、初期の前のめり過ぎる勢いと後期のジャンルレス感がせめぎ合っている印象。ちなみに筆者は今作をフェイバリットに挙げています。「荒削りなパンク感」が一番際立っている事と、同時に最もリフの鋭さを感じるからでしょうか。最初に買ったアルバムというのもありますけど。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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The Fall Of Troy ♪「Phantom On the Horizon」

2011年04月09日 00:00

11120.jpg
【Artist】The Fall Of Troy >myspace<
【Title】Phantom On the Horizon
【Rate】9/10

Experimenta / Progressive / Punk

既に解散してしまった、The Fall Of Troy。ポストハードコアの世界を駆け抜けた彼らの2008年作4th。限定生産品で、現在はダウンロード販売のみとなっています。2004年にリリースされた『Ghostship EP』を、Ba.がメンバー変更となった新しい布陣で再現・・・するついでに#2#3を新しく作り、コンセプトアルバムの形にした、と言う物。

音の「間」と「生々しさ」では圧倒的な3ピースという形態。
予想がつかないながらも大きな流れを生むExperimentalというジャンル。
聴衆を否応なくヘドバンに持っていくデストーションとスピード。
ジャンルレスを体現する変幻自在のリズム・構成。
独特の透明感とテンションの高さで曲をまとめあげるVo.

「~に似ている」という表現を排して説明してみると、こんな感じでしょうか。そんな彼らですが・・・

今作は10分越えの#1「Chapter I: Introverting Dimensions」で始まり、しょっぱなからプログレッシヴ・ロックを強く感じさせる。サイケデリックに反響する長いイントロと共に、ひたひたと世界に足を踏み入れる様な一曲。なるほど『幽霊船』と名付けられたEP、あるいは『地平線の幻影』と名付けられた今作と、言葉のイメージが重なる。緩急を付けながらも、始終酩酊感の漂う不穏な音に満ちている。

この曲のせいでとっつきにくさが先行しがちだが、コンパクトな曲の破壊力は今作に置いても圧倒的。
イントロで鳥肌のキラーチューン、#2「Chapter II: A Strange Conversation」。敷き詰められたタッピングフレーズとメタリックなリフは正に彼らの真骨頂。さらに大仰な歌メロが曲にさらなる激しさを加える。
刹那的なメロディーラインと凶暴なシャウトが行き来する#4「Chapter IV: Enter the Black Demon」。徐々に破壊的に盛り上がるクライマックスがアツい。

【for fan of what ?】
バンド史上もっとも仰々しく仕上がっている今作。コンパクトに曲単位で攻める印象の強い彼らですが、今作に限っては一枚まるごとで聴く、と言う感じ。ディスコグラフィーの中では独特な立ち位置になっています。
ただ#2は全The Fall Of Troyファンにお勧めしたいカッコよさ。ポストハードコアファンは入手して損なしかなと。

良く引き合いに出されるバンドとして(特に初期の)The Mars Voltaが挙げられますが、本当に部分的な物です。彼らの様な暑苦しさは無く、もっと無機質で、テクニカル指向バリバリです。

【↓here is the sound !↓】 曲リストも追記にて。
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